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インボイス制度について素人の人にもわかるように徹底解説

インボイス制度について聞いたことがあっても実際にどのような制度なのかわからない人や自分に関係のある制度なのかわからない人も多いと思います。インボイス制度は多くのフリーランスの人に関係する制度で仕組みや内容を知らないと損をしてしまうことも多いです。インボイス制度について知っておくことで損をすることが少なくなります。ここでは、インボイス制度について知らない人でもインボイス制度について理解できるように解説していきます。

インボイス制度と言われてもどのような制度なのかを完璧に理解している人は少ないでしょう。というのも、インボイス制度とは軽減税率が導入されている国で使われている制度になります。そのため、日本では今まで全く関係のない制度でした。しかし、日本も軽減税率を導入したことで税金の処理を適切に行う必要が出てきました。

インボイス制度導入によって変わること

インボイス制度によってどのように変わるのか知らない人も多いと思います。しかし、インボイス制度の導入によってどのように変わるのかを知らないと意図しない脱税や納税額の増加などの弊害を引き起こします。ここでは、インボイス制度の導入で何がどのように変化するのかについて紹介していきます。

適格請求書発行事業者しか適格請求書を発行できなくなる

インボイス制度が開始されると商品の取引の際に必要な商品の内容やそれに伴う税率、商品の金額が記載されているインボイスと言われる請求書を発行することができるのが適格請求書発行事業者に限られます。適格請求書発行事業者は国の審査によって決まられており、適切なインボイスを作成することができると認められることでなることができます。

適格請求書として記載事項を変更する必要がある

インボイス制度が始まることで今までの適格請求書とは異なる適格請求書を作成する必要があります。適格請求書に必要な項目に関しては以下のものになります。

  • 適格請求書発行事業者の氏名または名称および登録番号
  • 取引年月日
  • 取引内容
  • 税率ごとに合計した対価の額(税抜きまたは税込み)および適用税率
  • 消費税額等
  • 書類の交付を受ける事業者の氏名または名称

適格請求書で上記の項目が必要になるのは税率の変更によってどこの業者からどの税率で何を取引したのかの詳しい情報が必要になるからです。

請求書等保存方式から変更になる

今までは商品ごとに税率が変わるということはありませんでした。したがって、業者はいくら分の取引を行なったのかだけの証拠が残っていれば納税額を求めることが可能でした。しかし、商品によって税率が変わることで取引金額だけではいくらの税金がかかるのかを判断することができなくなりました。そのため、今までの請求書等保存方式から適格請求書等保存方式へ請求書の保存方式が変更になりました。

仕入税額控除の要件になる

今までは仕入れの際にかかっていた税額に関しては控除の対象になっていました。例えば、10,000円の雑貨を仕入れる時には10,000円+税金がかかっていました。消費税が10%の場合は税金は1,000円です。この雑貨を50,000円で売却した際には税金は5,000円です。本来ならば50,000円で販売した業者は5,000円の消費税を国に収める必要があります。しかし、仕入税額控除があることで仕入れの際に払っている1,000円分は控除の対象として4,000円分の消費税を払うだけで済んでいました。この仕入税額控除はインボイス方式になっても同様に適応されます。しかし、商品によって税率が異なるので今までと同じ控除額でないこともあります。

インボイス制度の導入時期

インボイス制度の前段階として区分を限定してインボイス制度のようなものが2019年に開始されています。しかし、本格的にインボイス制度が導入されるのは2023年からです。今のところはインボイス制度の導入時期は2023年ということしか決まっておらず、何月に開始されるのかなどの具体的な情報に関してはまだ少なくなっています。

インボイス制度が必要な理由

インボイス制度の導入が気になっている人の多くはなぜインボイス制度を導入しなくてはいけないのか疑問に思っているでしょう。インボイス制度は今まで日本では導入されていなかった制度なので全く知識がなく、必要な理由がわからない人が多いのも当然です。ここでは、日本でなぜインボイス制度の導入が必要になっているのかについて解説していきます。

正確な税率を確認するため

インボイス制度の主な目的は正確な税率を確認することにあります。軽減税率が導入されたことで商品ごとに税率が異なるようになりました。税率が商品ごとに異なるので正確な税率を確認する必要があります。正確な税率を確認しないと国に対して納めなくてはいけない税額についてはっきりさせることができません。

不正やミスを防ぐため

インボイス制度の導入の目的の二つ目が不正の防止のためです。軽減税率が導入されたことで仕入れの際の控除対象の金額を一律に管理することが難しくなります。

仕入れた商品によって税率が異なるので一律10%にしてしまうと8%の消費税で仕入れたものでは最大2%分の税金を不正に納めなくてもよくなります。例を出して説明すると100円で仕入れた飲料水(税率8%)を200円で売る際には仕入れの際の8円分の消費税、売却の際の16円分の消費税で8円分(16円−8円)の税金を納付する必要があります。しかし、一律10%にすることで仕入れの際の消費税が実際には8%にもかかわらず10%で計算されて納付する金額は100円で仕入れて200円で売却した場合、6円(16円−10円)で済むことになります。

この抜け道を使われてしまうと国の税収が少なくなってしまうことになります。したがって、インボイス制度を導入することで特定の業者が得をしないようにしています。また、インボイス制度を導入しないことで税率の違いを使った不正が行われることも予想されます。この不正を事前に阻止するためにインボイス制度を導入しているという側面もあります。

インボイス制度導入にあたって個人事業主が注意すること

インボイス制度はフリーランスや個人事業主のような人にとくに影響の大きい制度であると言われています。ここでは、インボイス制度が導入されることで個人事業主やフリーランスの人にどのような影響があるのかについて紹介していきます。

個人事業主は適格請求書を発行できない

インボイス制度を利用するにあたって適格請求書を発行する必要があります。適格請求書を発行することでインボイス制度を利用することができ、インボイス制度の恩恵を受けることができます。しかし、個人事業主やフリーランスの人は適格請求書を発行することができません。適格請求書を発行することができる人は適格請求書発行事業者の登録申請書を国に提出し認められた会社になります。そして、この適格請求書発行事業者の登録申請書を提出することができるには会社に限られています。したがって、個人事業主やフリーランスの人は自分の法人を持たない限りインボイス制度の恩恵を受けることができません。

消費税が免税されない

インボイス制度が導入されることによってフリーランスや個人事業主の人に特に影響が大きいのが免税が適応されないことです。今までは年間の利益が1,000万円以下の場合は収入が少ないので消費税の納税が免税されていました。しかし、インボイス制度が開始されることで年間の利益が1,000万円以下の場合でも消費税を徴収されることになります。この免税の廃止が個人事業主やフリーランスの人に大きな影響をもたらします。そのため、個人事業主やフリーランスの人はインボイス制度の導入を恐れていることが多いです。

働き方の検討

インボイス制度の開始とともにフリーランスや個人事業主の人の働き方が変わると言われています。インボイス制度が導入されることで個人に対する税金の負担が大きくなります。特に、いままで納めなくてよかったお金を納税しなくてはいけなくなるので非常に負担が大きくなります。このインボイス制度の導入によって個人事業主やフリーランスという仕事に対して旨味がなくなり、法人として活動した方がいいということもあります。また、会社勤めを行うというのも一つの選択肢になります。

インボイス制度導入による影響

インボイス制度の導入によってもたらされる影響は大きいとされています。インボイス制度の導入によって会社は請求書の作り直しや税務関係の整理、様々な登録作業などが必要になります。ここでは、日本でインボイス制度が導入されることによって予想される影響について素人でもわかるように解説していきます。

適格請求書発行事業者の登録

インボイス制度の導入によって会社は適格請求書発行事業者の登録を行う必要が出てきます。この適格請求書発行事業者の登録を行わないとインボイス制度を利用することができなくなり、高い消費税を払わなくてはいけなくなります。また、今後インボイス制度が一般的になることで適格請求書発行事業者の登録が済んでいるのかどうかも取引の際の大きな判断材料になることが予想されます。

適格請求書の交付義務

適格請求書がなくては支払いの際の支払い控除を受けることができません。そのため、支払い控除を受けるためには適格請求書をもらう必要があります。また、仕入れ先の業者は取引先の会社に対しては適格請求書の交付義務があります。この義務を果たすことが必要になるので会社は請求書交付の際の負担が増えることになります。

適格請求書の保存義務

適格請求書は交付を受けた際に保存をしておく必要があります。また、適格請求書を交付した方も交付した適格請求書のコピーを保存しておく必要があります。今まではここまでの保存義務はありませんでした。そのため、今後インボイス制度が本格的に導入されることになったら適格請求書の取り扱いに気を付けるようにしましょう。

適格請求書の記載事項

適格請求書には正式に書かなくてはいけない項目が決まっています。特に、インボイス制度では今までのものよりさらに詳しく情報を記載する必要があります。この記載がないと適格請求書として認められません。また、現在は罰則がありませんが今後適格請求書を作成しないことによって罰則が与えられる可能性もあります。適格請求書に書かなくてはいけない記載事項は以下のものになります。

  • 適格請求書発行事業者の氏名または名称および登録番号
  • 取引年月日
  • 取引内容
  • 税率ごとに合計した対価の額(税抜きまたは税込み)および適用税率
  • 消費税額等
  • 書類の交付を受ける事業者の氏名または名称

消費税の計算

インボイス制度の導入と軽減税率の導入によって商品ごとに税率が異なることになります。会社ではこの消費税を税率ごとに確認しておく必要があります。特に、10%と8%のものが混在している場合は税率ごとに分けて計算を行う必要があります。この作業は今まで必要のない作業だったのでインボイス制度の導入によって大きな労力を必要とするものになります。

自社請求書のフォーマットを変更する

インボイス制度の導入によって今まで会社で作成していた請求書のフォーマットを変更する必要があります。特に、今までの請求書のフォーマットでは10%の消費税で計算されていましたがインボイス制度の導入によって8%と10%の2種類の項目を請求書に作る必要があります。会社ではインボイス制度の導入によってフォーマット変更やフォーマット変更の社員への周知などの業務が必要になります。

税区分ごとに会計処理を行う

今までは会計処理の際に同率の税額で計算してよかったので簡単に納税額を計算することができました。しかし、インボイス制度が導入されることで税区分ごとに会計処理を行う必要が出てきます。そのため、今までは必要のなかった作業を行う必要が出てきます。

インボイス制度まとめ

インボイス制度は聞き馴染みの少ない制度でインボイス制度がどのようなものなのかを理解している人も少ないと思います。しかし、このインボイス制度を理解していないと税金の面で損をしてしまうことになります。そのほかにもインボイス制度を利用するためには登録などの業務が必要になるので事前に確認すておく必要があります。インボイス制度ではフリーランスや個人事業主の人が損をしやすい制度になっています。なるべく税金面で損を出さないためにも個人事業主やフリーランスの人も事前にインボイス制度について確認しておくといいでしょう。

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