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会社設立のメリット・デメリット9選|設立のタイミングとポイント

現代にはさまざまな市場があり、ビジネスチャンスがあります。起業・会社設立をして新しい市場に参入をしようと考えている方も多いのではないでしょうか?そこで気になるのが、会社設立のメリットとデメリットは何か、会社設立のタイミングはいつなのか、ということだと思います。

本記事では、

  • 会社設立のメリットとデメリット
  • 会社設立のタイミングを見極めるポイント
  • 会社設立は日本と海外ではどのように違うのか

などを詳しくご説明します。これから起業し、会社を設立することを考えている方は、ぜひ参考にしてください。

会社を設立する5つのメリット

そもそも会社を設立するメリットとは何なのでしょうか?ここでは主な5つのメリットをご紹介します。

会社設立のメリット1.社会的な信用の獲得

事業を行っていく上でとても大切なのが、クライアントや取引先から信用を獲得できるかです。個人事業主でも信用を獲得して仕事をすることはできますが、法人登録している会社の方が社会的信用を得やすいでしょう。

信用の得やすさは、クライアントや取引先だけではなく、銀行からの信用も同じです。個人事業主が融資を受けるのはなかなか難しいですが、法人であれば借り入れがしやすく、資金調達が楽になります。

また、コーポレートサイトにおいても、法人の方が信用性は高くなります。同じサービスや商品を販売していても、個人事業主より法人の方が選ばれる確率は高いので、売り上げの増加にも繋がります。

会社設立のメリット2.個人事業主よりも税金が安い

個人事業主は、収入が増えれば増えるほど税率が高くなる「超過累進税率」を適用しています。一方、法人は法人税の税率が決められているので、稼げば稼ぐほどたくさん税金を支払わなければならない個人事業主よりも、税金が安くなる場合があります。

また法人であれば、個人事業主より落とせる経費の種類が多くなるのもポイントです。個人事業主では経費で落とせないが法人であれば経費として落とせる例として給料、保険料、住宅費、日当などがあるのでチェックしておきましょう。

特に大きいのが、給与所得控除を受けられるという点です。個人事業主は「売上から経費を差し引いた後の所得」が「給与所得」になります。そうすることで給与所得控除を受けられるようになり一定額を控除できます。

会社設立のメリット3.正社員志望の優秀な人材を確保できる

就職売り手市場の今、より安定した職場を求める人が多いこともあり、個人事業主では雇用が難しいのが現実です。法人であれば、安心感を与えることができるので、人材の確保も個人事業主よりは楽になるでしょう。

会社設立のメリット4.会社の資産は相続税対象でなくなる

個人事業主が死亡した場合、事業用財産は全て相続税の対象になります。しかし法人であれば、会社の保有財産は相続税の課税対象にはなりません。

また、事業の継続が円滑になるのもポイントです。個人事業主が死亡した場合、個人所有の銀行口座は凍結されてしまいますが、法人であれば会社所有の口座なので凍結されません。支払いができないなどの事態を避けられるので、スムーズな事業の継続が可能になります。

会社設立のメリット5.会社が倒産しても社長には返済義務がない

個人事業主の場合、事業で借金ができたり税金を滞納したりすると、個人の資産をあててでも返済する必要があります。しかし法人になれば、責任は出資した範囲に限られるので、個人の資産をあてる必要はありません。

つまり、会社が倒産しても、社長には返済義務は生じないのです。そういった面では個人事業主よりもリスクが少ないと言えるでしょう。ただし、社長本人が保証人になって借り入れなどを行っている場合には当然、返済義務が生じます。

会社を設立する4つのデメリット

会社設立には上記のように5つのメリットがありましたが、デメリットを把握しておくことも大切です。主なデメリットを4つご紹介するので、本当に会社を設立するのか、判断材料にしてください。

会社設立のデメリット1.社会保険の加入が必須

会社設立や法人化をすると、どんなに規模の小さい会社でも社会保険(健康保険と厚生年金保険)に加入することが義務づけられています。個人事業主のときに加入していた国民健康保険や国民年金にくらべると高額で、給与額に比例して高くなります。例として所得が月40万円の場合、毎月約4万円の差が出ます。

保険料は、会社と本人で折半なので、従業員が増えれば増えるほど、給与額が大きくなればなるほど、負担は大きくなります。

会社設立のデメリット2.時間とコストが膨大にかかる

会社設立をすると、登記や税の申告・決算、事業の許認可の手続きなど、専門知識や資格がないとできない作業が出てきます。そういった作業を行うのに、専門家に依頼することが必要になり、コストがかかります。

主に以下の3つの士業に依頼することが多いので、覚えておきましょう。

  • 税理士:税務相談・決算。報酬相場は月1万円~です。
  • 司法書士:登記業務。報酬相場は約10〜15万円です。
  • 行政書士:行政の書類作成や認可の申請。報酬相場は約10万円です。

個人事業主であれば必要なときに依頼すればよいですが、法人であれば継続して依頼することがほとんどです。

会社設立のデメリット3.経理などの事務負担が増える

個人事業主であれば、必要な事務負担は年1回の確定申告程度ですが、法人になれば以下のような手続きが増えます。

  • 法人税の申告
  • 会計処理
  • 各種保険の手続き

法人税の申告は個人事業主の所得税の申告よりも複雑な形になり、会計処理も会社法に従って行わなければなりません。前述した専門家に頼んだとしても、時間もコストもかかります。

会社設立のデメリット4.事業撤退時に費用が掛かる

会社を廃業させるとき、費用が掛かってしまうことは知っていましたか?税金の滞納や借金がなくても、

  • 取引先との違約料
  • 店舗・工場の原状回復費用
  • 在庫の原価割れ販売
  • 設備の処分費用

など、思わぬ所で費用が掛かります。

また、そういった費用が全くない場合でも以下の2つの費用はかかるので、覚えておきましょう。

  • 解散登記の費用:30,000円
  • 清算結了の登記費用:2,000円

会社設立のタイミングを見極めるポイント

会社を設立するには、いつが最適でしょうか?ここでは、失敗しないためにチェックしておくべき5つのポイントを紹介します。

ポイント1.事業資金の確保

会社設立にあたり、資本金が必要ということはご存知でしょうか?実は改正前の会社法では有限会社なら300万円、株式会社なら1000万円が必要でしたが、現在では資本金は1円からでも株式会社が設立可能です。しかし、あまりに資本金が少ないと、将来性を疑われて銀行などから融資を受けづらくなってしまうので、ある程度の自己資金は準備しておいたほうがよいでしょう。

また、資本金以外に事務手続きだけでも約25万円かかります。 定款認証印紙代4万円、定款認証手数料5.2万円、登録免許税として最低15万円が必要です

「会社設立実費 + 運転資金 + 各種税金 + 当面の生活費」を起業にかかる金額した場合、この3分の1は用意しておくのが望ましいです。退職金が入ったタイミングなど、事業資金がしっかり確保されたタイミングが起業するのにはベストです。

ポイント2.売り上げと利益額

もともと個人事業主の場合、売り上げと利益額は会社設立のタイミングに大きく関わってきます。それぞれ以下のようなポイントがあるので、チェックしましょう。

売り上げによるタイミング:2年前の消費税の課税売上高が1,000万円を超える場合や、前年の前半6カ月の課税売上高が1,000万円を超える場合は、消費税の課税事業者になります。しかし、個人事業主の課税が適応されるタイミングで会社を設立すれば、会社としては2年前の売り上げがないので、納税の義務はありません。課税が適応されるタイミングで会社を設立するのがよいでしょう。

利益額によるタイミング:個人事業主は所得が高くなれば税率も上がる「超過累進税率」が適用されていますが、会社の場合、

  • 利益額が800万円までは19%(15%)
  • 800万円以上は23.2%

※( )は平成31年3月31日までの間に開始する事業年度について適用

と定められています。個人事業主の税率が会社の税率を上回ったタイミングを見計らって、会社を設立しましょう。

業種によっては、売り上げを締める時期が決まっていることもあります。事務手続きなどで売り上げを上げるチャンスを失わないためにも、ピークが来る前に会社を設立しておくのがおすすめです。

ポイント3.会社の展望をイメージ

事業を拡大するのであれば、所得税や法人税などの税制面や、経費の幅が増えるなどのメリットから、会社の設立はとても有効な手段です。

そこで、今後どのように会社を成長させたいのかをイメージしておきましょう。これは、事業計画をすることで、今後どのような事業の展開方法をしていくかを精査することはもちろん、投資家や銀行から融資を受けやすくするためでもあります。

ポイント4.個人事業主ではだめな理由が明確にある

手軽に事業を始められる個人事業主ですが、登記などを必要としないため、信頼性に欠けるというデメリットがあります。特に売り上げが1,000万円を超えるような取引をする、これからしたいのであれば、会社を設立した方がよいでしょう。

ポイント5.経営の知識だけでなく行動力も備わっている

会社を設立するには、

  • 従業員の採用
  • 各機関への税務・労務関連届出
  • 広告宣伝

など、経営の知識だけでは対応できないこともあります。実際に自分がそれだけの行動力を持っているのか、よく考えてから会社を設立しましょう。

海外で会社設立するという選択肢も

ここまでは、日本で会社を設立する場合について説明してきましたが、グローバルビジネスを視野に入れて会社を設立するのであれば、海外で会社を設立する方法もあります。ここでは、日本と海外の会社設立の大きな違いをご説明します。

海外で会社を設立する場合

海外で会社を設立したときのメリットは「法人税が安い」ということ。日本の法人実行税率は約40%ですが、海外の法人税は安いところが多く、10〜15%程度です。なかには法人税がかからないという国もあるので、大きな節税ができます。

海外での会社設立には、以下の3つの方式があります。それぞれ目指すビジネスモデルが違うので、自分にはどの方式が最適か判断する材料にしてください。

  • 海外支店方式:本社と同一の事業を拡大したい場合におすすめです。ただし、法人税の安さという恩恵は受けられません。
  • 現地法人方式:日本企業の海外進出には最も多い方式で、新規事業も開拓したい場合におすすめです。
  • 現地パートナー方式:現地の販路開拓やサプライチェーンの確保を自力で行うことが難しい中小企業などにおすすめです。

シンガポールであれば会社を設立する条件として「親会社が設立して3年以上経っている」など、国によって定められている基準が違います。その国の会社法に従って、会社を設立しましょう。

まとめ

会社の設立には信用を得やすいことや税制面など、さまざまなメリットがあります。しかし、設立するタイミングを誤ると大きな損をしてしまったり、会社が立ちゆかなくなったりしてしまいます。資本が潤沢な状態で、しっかりとコスト面などを把握した上で、会社の設立を成功させましょう。

また、海外での会社設立も1つの手段です。大きな節税になることもあるので、選択肢の1つとして考えておくのもよいでしょう。

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