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会社設立前に知っておきたい保険とは?経理業務と類似商号調査について

会社を設立する際に忘れてはいけないのが、保険に加入すること。これまで会社員だった人はする必要のなかった保険の手続きですが、起業すると保険への加入は義務になり、社長が責任を持って行わなければなりません。

しかし、保険は大きく分けて社会保険と労働保険の2種類あり、それぞれ複数の保険で構成されているので混乱しがちです。

本記事では、会社設立前に知っておきたい保険の情報と、それに伴う会社に必要な経理業務をご説明します。また、類似商号調査方法についてもご紹介するので、これから会社の設立を考えている方は参考にして下さい。

会社設立前に知っておきたい社会保険の種類

会社設立時の義務の1つである、保険への加入。法律によって定められており、会社の規模や人数に関係なく加入しなければなりません。

未加入のまま運営を続けた場合、過去2年間の保険料を徴収されることもあるので、必ず加入しておきましょう。

ここでは、加入すべき2つの保険について、加入条件や加入のタイミングをご説明します。

社会保険とは

社会保険は、厚生年金と健康保険の2つの保険で構成されています。それぞれどのような保険なのか、見ていきましょう。

厚生年金・・・国民年金に上乗せする形で納入・支給される年金制度のこと。厚生年金を支払っておくと、65歳以上になったときに受け取れる年金の額が上がります。年金だけではなく、障害手当や遺族手当の金額も上がります。

健康保険・・・健康保険に入ると発行される「保険証」を提示することで、怪我や病気などで病院にかかったときに、支払う費用を負担してくれる制度のこと。仕事を休んだり、亡くなったときの手当も含まれます。

上記2つの保険は、どちらも加入条件が同じ。会社で働く全ての人(正社員)、また正社員の労働時間の4分の3以上働いているパートやアルバイトにも当てはまります。会社の実態が社長1人だけであったとしても加入しなければならないので、注意しましょう。

加入のタイミングは、加入条件に当てはまった日から5日以内と定められています。年金事務所に「健康保険・厚生年金新規適用届」を提出する必要があります。

労働保険とは

労働保険は、雇用保険と労災保険の2つの保険で構成されています。それぞれどのような保険なのか、見ていきましょう。

雇用保険・・・退職した後に支払われる、次の仕事が見つかるまでの間の生活費を保障する制度のこと。手当を受けとるには条件がありますが、最高1年間給与の一部を受けとることができます。

労災保険・・・勤務中や出勤中などに怪我をしてしまったり、労働が原因の病気になってしまったときに手当が支払われる制度のこと。保険料は全額会社が支払い、働けない間の給与も支払われます。

上記の2つの保険は、加入条件や加入のタイミングが異なるので、必ず確認しておいてください。

雇用保険・・・加入条件は、従業員であること。ただし、65歳以上で新たに雇用された人は例外です。また週20時間以上、勤続期間が1ヶ月以上のパート・アルバイトの人も加入できます。従業員を雇い入れてから10日以内に「雇用保険適用事業所設置届」をハローワークに提出し、さらに雇用した日の翌10日までに「雇用保険被保険者資格取得届」を提出しましょう。

労災保険・・・加入条件は、雇用形態に関係なく、給与を受けとっている人全員。加入のタイミングは、まず雇用した日から10日以内に「保険関係成立届」を労働基準監督署に提出します。さらに、保険関係が成立した日から50日以内に「労働保険概算保険料申告書」を提出しましょう。

会社に必要な経理業務とは

会社に必要な経理業務はたくさんありますが、ここでは3つに分けてご紹介します。

日々の経理業務

毎日行う経理業務には、主に以下の5つがあります。会社によっては期間ごとに行う業務もありますが、規模の大きい会社の場合、毎日行わないと処理しきれなくなってしまうことも。

  • 現金の出納管理
  • 従業員の立て替え経費の精算
  • 伝票の記帳/整理
  • 受注/出荷/売上の集計
  • 預金管理

月次に行う業務

月毎に行う経理業務には、主に以下の5つがあります。取引先とのやりとりは会社の信頼度に繋がるので、特に重要な業務と言えるでしょう。

  • 取引先への請求/回収
  • 給料計算/支払い
  • 取引先への支払い
  • 月次貸借対照表&損益計算書の作成
  • 源泉所得税の納付

年ごとに行う業務

経理業務のなかには、年ごとに行う業務もあります。主に5つですが、どれも1年の集大成のような業務なので、手間がかかるものばかりです。

  • 決算書の作成
  • 税金の計算と支払
  • 年末調整
  • 社会保険料/労働保険料の計算と申告
  • 予算の立案

類似商号調査とは

そもそも会社を設立しようと思った際には、既存の会社と同じ名前、同じ所在地ではないかを調べる必要があります。もし同じであった場合、設立登記ができません。

ここでは、類似商号調査の方法をご紹介します。

類似商号調査方法

類似商号調査には、主に2つの方法があります。それぞれの特徴や詳しいやり方を見ていきましょう。

オンライン登記情報検索サービスの利用・・・パソコンで「会社・法人の商号・名称、所在地及び会社法人等番号の情報」を調べることのできるサービス。事前に「登記・供託オンライン申請システム」に申請者情報を登録し、ログインに必要な「申請者ID」と「パスワード」を取得する必要があります。

商業登記所の専用端末を利用・・・全ての商業登記所には、類似商号調査が行える専用端末が設置されています。事前に登録などは必要ないですが、わざわざ登記所まで行かなければならないのがデメリットです。

まとめ

会社を設立すると、保険の加入は必須です。従業員が自分1人だけであったとしても加入しなければいけない保険もあるので、必ず確認しておきましょう。

また、保険によって加入できるタイミングは違います。そちらもあわせて確認しておきましょう。

また、保険料の納付にも関係する経理業務は多岐に渡ります。会計士や税理士などの手を借りながら行うのもおすすめ。 会社を設立するときには、保険の加入と類似商号調査を忘れずに行いましょう。

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