「会社を設立するぞ」と決めたからといって、いきなり会社を設立できるわけではありません。会社設立を決めたのであれば、まずは「会社名」「企業理念」「会社ロゴ」の3つの項目を決める必要があります。
これら3つの項目は、会社の印象に大きく影響します。何となく決めるのではなく、しっかりと考える必要があります。では、どのように決めれば良いのでしょうか?各項目を決める際のポイントと注意点について説明していきます。
会社を設立する際は、さまざまな手続きのうえで初めて会社が設立されますが、まずは事前準備を行う必要があります。事前準備の内容とは以下の3つのことです。
①会社名を決める
会社名を決めると一口に言っても、なかなか良い案が出ずに困っている人も多いのではないでしょうか?
会社名を決める際のポイントには「5I」というものがあります。5Iについて詳しく見ていきましょう。
5Iを意識する
5Iとは、Iの頭文字が付く言葉を意識するということです。Iの頭文字が付く言葉は以下の5つです。
- Impact:インパクト
- Interest:興味
- Information:情報
- Impretion:印象
- Idea:アイデア
つまり、会社名とは、「興味」を持ってもらえるような「インパクト」があって「印象」に残りやすいほか、「情報」がしっかりと込められていて「アイデア」に富んだものであることが重要と言えるのです。
会社名を決める際の注意点
会社名を決めると言っても、一定のルールに従って決める必要があります。
まず、株式会社なら「株式会社」、合同会社なら「合同会社」を、社名の一部に絶対に入れなければならないということです。
また、アルファベットは自由に使えるものの、記号は「&」「‘」「,」「-」「.」「・」に限定されています。もちろん、有名な企業や実績のある企業の名前の使用もできません。
インパクトを残したいからと自由に記号を使ったり、有名企業の名前を真似したりできないので注意しましょう。
②企業理念を決める
企業理念とは、会社の「考え方」や「存在意義」を表すものですが、全社員で共通認識する重要なものです。しかし、そんな重要な企業理念はどうやって決めれば良いのでしょうか?
企業理念を決める際のポイントとして3つの柱があります。3つの柱について詳しく見ていきましょう。
3つの柱を意識する
3つの柱とは以下のことを指します。
- ミッション:やりたい(やるべき)こと
- ビジョン:全社員が共有すべきこと
- バリュー:あるべき姿
ミッションとは、任務や使命のことです。例えば、電気を提供する事業であれば、安定して電気を届けるということがミッションです。
ビジョンは、自社からではなく社会から見たミッションを実現するための具体的なゴールのことです。例えば、安定した電気供給だけでなく、クリーンエネルギーの開発を視野に入れるなどもビジョンに含まれます。
バリューは、ミッションを達成するための具体的なビジョンを社員全員で実現していくための共通の価値観のことです。
企業理念を作る際は、これら3つを明確に含んでいることが重要と言えるでしょう。
企業理念を決める際の注意点
曖昧な企業理念を作ってしまうと、共通認識のバランスが崩れることになります。「何のために働いているのか」が不明瞭だと、土台の弱い会社ができあがります。
長く存続する会社を作るためにも、企業理念という会社の土台部分をしっかり作り上げてから会社を設立するようにしましょう。
③会社ロゴを作成する

会社ロゴは、ロゴを見るだけで会社名が思い浮かぶほど、印象に残りやすい重要なもの。会社ロゴはどんなものにするのが良いのでしょうか?
会社ロゴを作成する際のポイントは、3つあります。3つのポイントについて詳しく見ていきましょう。
3つのポイントを意識する
会社ロゴは、封筒に使われるなど、いたるところで目に留まるものです。そのため、会社ロゴを作成する際は、以下の3つのポイントを意識することが重要です。
- シンプルさ
- オリジナリティ
- 覚えやすさ
「かっこいい会社ロゴがいい」と複雑なロゴにしても、世間の印象に残らなければ意味がありません。シンプルで覚えやすいものであることが重要です。
また、オリジナリティにあふれているものでないと他の会社と間違われてしまうので注意しましょう。
会社ロゴを決める際の注意点
会社ロゴは、日本国内の会社だけでなく、世界各地の会社が持っているものです。本人に悪意がなくても、せっかく決めた会社ロゴが他の会社と似ている場合もあります。
悪意がなくても「似ている」という理由から著作権侵害で訴えられる場合があります。会社ロゴを作成する際は、類似性がないか調べることも重要と言えるでしょう。
まとめ
会社を設立する際は事前準備をしっかりする必要があります。どれも会社の印象を左右するものであるほか、会社が長く存続するための土台部分になる重要なものです。しっかりと時間をかけて決めるようにしましょう。