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資金調達方法は何があるのか?会社設立時、会社経営で行き詰まる前に

会社を設立したときや、起業した直後は、最初の壁として「資金調達」が立ちはだかります。資金調達のやり方を知らない人にとっては、大きな悩みの種だといえるでしょう。

この記事では、自己資金以外で足りない資金をどのように調達すれば良いのかを、ご紹介していきます。

友人、知人、親族からの借り入れ

資金調達を簡単に済ませる方法は、友人、知人、親族からの借り入れです。友人、知人、親族が「いくらまでなら出資できるか」を確認した方が良いでしょう。会社が軌道に乗るまでは、返済まで手が回らなくなるだけではなく、破産してしまう恐れすらあります。自己資金と借り入れを合わせてどの程度まで集まるのかで、他の資金調達方法を考えるかどうかに関わってきます。

まず声をかけるとしたら、親族からが良いでしょう。親族なら、事業の説明をしっかりすれば、資金を調達できる可能性が高くなります。次に、友人や知人です。前提として「お金を借りられないつもり」で、交渉した方がいいでしょう。

例えば、あなたが「資金調達をお願いされる立場の人間」だったらどうでしょうか。相手のことを本当に信頼していて、事業内容に納得できなければ資金を提供することは難しいですよね。もし、資金を調達したければ、プレゼンをしっかり行い、リターンを用意しておく必要があります。

友人や知人から資金の調達ができたら、返済期限、月々の返済額などを書面に記載し、契約書として互いに保管しておくようにしてください。

ファクタリング

製品やサービスの販売や提供をしておき、あとから売掛金を支払ってもらうのが、一般的な流れです。ファクタリングは、売掛金の入金を前倒ししてくれるサービスです。ファクタリングを専門的に行なっている企業も多数あります。事例をいくつか掲載するので、参考にしてみてください。

医療品メーカーの事例

当社が製造した薬剤が好評であり、大々的に販売すべく広告展開しようと計画、販促用試供品をつくることとなりました。ところが、販促品にかかる費用を製品販売先からの売掛金の回収より早く支払うこととなったため、キャッシュフロー改善に何か方法がないものかと悩んでいました。

これまで手形割引の実績はあったものの、今回は経験の無い売掛金の早期資金化という課題でした。そこでJA三井リースに相談したところ、早速、売掛債権の買取の提案を受けました。 債権譲渡に当たっては、販売先(売掛金対象先)からの承諾も必要でしたが、当社から販売先に事情を説明し承諾を得られたために、当社のニーズを満たすことができました。

当初JA三井リースに相談した際は、当社の悩みも漠然としたものでしたが、そこから当社だけでは思いつかないような、ニーズを上手く満たす提案をいただき、販売促進の商機を逃すことなく対応ができて非常に良かったです。キャッシュフローは企業にとって重要な課題であり、多様な取引を行っているJA三井リースならではの提案だったと思います。

引用元:https://www.jamitsuilease.co.jp/casestudies/receivable_ex.html

運送業者の事例

車両ローンは銀行融資を受けられそうですが、頭金が必要ということになり素早く現金を入手できるファクタリングを選択しました。全く現金が無かった訳ではありませんが、人員のリクルートや車両整備、燃料高騰など不測の事態に備えてある程度のキャッシュは手元に残したいと考えました。

長距離導入の提案をしてきた取引先に経営の状況を打ち明け、ファクタリングを検討していることを打診すると上司の方と掛けあっていただき債権譲渡を承認していただくことができました。

結果、3社間ファクタリングが実現でき2社間に比べると調達コストも圧倒的に抑えることができました。 取引を初めてから1年が経ちますが「運送中の破損や紛失が減った」「到着遅れも殆ど無い」と私達の対応や仕事ぶりを高く評価していただいています。

全4社の運送屋と契約されているようですが、こちら側が対応可能なら当社の比率を上げてもいいとお話をいただくようになり、+3台の大型増車を進めているところです。

ファクタリングを利用したことで、チャンスを形にできた成功例だと思っています。運送業は人件費比率が高く、車両維持コスト・燃料費など突発的な出費がある職種でイザという時にファクタリングを選択する方が増えています。

引用元:https://www.carinavi.org/use/transportation.php

創業融資

創業融資には2種類あり、どちらも金利が安く、起業時によく利用される融資制度です。日本政策金融公庫からの創業融資と金融機関からの制度融資がございますのでそれぞれご紹介します。

日本政策金融公庫からの創業融資

「借金をすることは悪いことだ!」という台詞は、多くの人が耳にしてきたことでしょう。消費者金融での金利は、一般的には約18〜20%程度です。しかし、資金を調達して利益まで出そうと考えたときに、借金をした方が早く成功できる可能性が上がるといえます。

ぜひ、融資を受けるときの選択肢として考えてほしいのが、日本政策金融公庫からの融資です。「借金には変わらない!」という声が聞こえてきそうですが、日本政策金融公庫から融資を受けると金利は2%程度です。消費者金融と比べると、金利に数倍の差がありますので大変おすすめです。

日本政策金融公庫は、金利が低い分、返済期間が長いのが特徴として挙げられます。無担保、無保証で資金調達ができることが最大の魅力です。無保証ですので、もし立ち上げた会社が立ち行かなくなったとしても、経営者個人は借金返済の義務がありません。

信用保証協会からの制度融資

制度融資を利用するときは、信用保証協会の信用保証が前提となっています。信用保証協会とは、企業が銀行から資金を調達するときに保証人となってくれる公的機関です。制度融資の対象となるのは中小企業だけです。とくに、起業したばかりの会社は利用しやすいです。

しかし、なかには信用保証協会からの資金調達が難しい業界もあります。例えば、風俗関連営業、金融業、学校法人、宗教法人、非営利団体などです。

信用保証協会から資金調達を受けたときは、銀行に支払う利息とは別に前払いで一定の保証料を払うことになります。保証料は事業リスクを評価してもらい決定するので、常時変動するのが特徴です。事業のリスクが高くなればなるほど保証料も上がっていくとお考えください。

銀行融資

資金調達の選択肢として、銀行融資もあります。プロパー融資と保証付き融資の2つです。

プロパー融資

プロパー融資とは、銀行が業者を介さず、直接資金調達を行ってくれる仕組みのことです。メリットは保証料がかからないということと、資金調達の限度額がなくなるということです。デメリットは審査が厳しいため、初期の資金調達には向かないということです。

利益を生み出すサイクルができあがっていない状態では、綿密な事業計画書を持っていったとしても、審査には通りにくいと考えた方が良いかもしれません。

信用保証協会の保証付き融資

初期の資金調達だと、重宝するのは保証付き融資です。保証付き融資は、資金調達の保証人が信用保証協会になってもらうことで受けられる融資です。融資額はプロパー融資に比べると少ないですが、設立したばかりの企業に対しても資金を調達してくれます。

まずは、信用保証協会の保証付き融資で銀行の信頼を獲得し、さらなる事業拡大が必要になってきたら、プロパー融資を受けてみるのが良いかもしれません。

投資家からの出資

知り合いに個人投資家がいれば、資金調達の相談をしても良いでしょう。個人投資家の多くは起業経験者であり、大きな企業を運営している人が多い傾向にあります。知り合いにいなくても、知人や友人に声をかけていくことで「面白い事業を始めた人がいる」と話題になりやすいです。

話題になれば、投資家の方から「事業に興味があるから話を聞いてみたい」と言ってきてくれるかもしれません。いつ投資家から連絡が来たり紹介されたりしても良いように、事業計画書はきちんと作っておいた方が良いでしょう。

ベンチャーキャピタルからの出資

ベンチャーキャピタルとは、ベンチャー企業に資金調達をしてくれる金融機関です。ベンチャーキャピタルから資金調達をしてもらうためには、あなたの企業が「将来有望」という根拠を示さなくてはいけません。

ベンチャーキャピタルが資金を融資してくれる目的はキャピタルゲインを得ることです。キャピタルゲインとは、株式や債権を売却することによって得られる売買差益です。簡単にいえば「将来的に株式公開ができそう」と判断してもらえなければ、資金の調達は難しいといえるでしょう。

ベンチャーキャピタルの導入事例も、下記に掲載するので参考にしてみてください。

JR西日本イノベーションズ様の例

2016年12月にJR西日本の100%子会社として設立されたJR西日本イノベーションズは投資枠30億円を有するCVC運営会社だ。外部のイノベーションを取り込むことで、鉄道事業の持続や新たな事業創造に役立てることを目論む。

同社HPによると、JR西日本グループとシナジーを生む事業分野としては、流通業、不動産業、ホテル、旅行、広告業などが挙げられており、シードからレイターまであらゆるステージのITテクノロジー企業が対象となるようだ。

設立直後の2016年12月に商業施設の店舗情報アプリ「NEARLY(ニアリ)」を運営する株式会社ipocaに対する投資を発表したのを皮切りに、2017年6月には古民家再生事業のNOTE、2017年8月には法人向け業務用アプリケーション開発基盤を提供する株式会社ユニフィニティーに対する投資を発表するなど積極的な動きを見せている。

引用元:https://maonline.jp/articles/cvc1

朝日メディアラボベンチャーズ様の例

2017年4月には朝日新聞社の100%子会社として朝日メディアラボベンチャーズが設立された。同社HPには「朝日グループとのシナジーがない投資も行う」とうたわれているため、純然たるCVCではないかもしれないが、新たなライフスタイルを創出する企業に投資する方針を掲げており、朝日グループの将来戦略を意識したCVCと位置付けられる。

投資のターゲットとしては、インターネット、テクノロジー、メディア関連企業のアーリーステージを中心に、シードからレイターまで幅広く投資する模様だ。現在は、30億円規模のファンドを目指し、「朝日メディアグループ1号投資事業有限責任組合」への募集を行っている最中である。

引用元:https://maonline.jp/articles/cvc1

補助金、助成金

実は会社を設立したときに、国や厚生労働省から補助金や助成金を出してもらうことができます。返済の必要がない補助金や助成金が多いのが特徴です。補助金と助成金の違いは、下記の通りです。

助成金

  • 受給条件さえ満たせば受給できることが多い
  • 制度や期間が頻繁に変わるため、常にチェックをしていないと受給の機会を逃しやすい
  • 受給制度を把握しきれないので、社会保険労務士のアドバイスを受けながら資金調達の準備をすることがおすすめ

補助金

  • 受給要件の他に審査があるため、受給の難易度が高い
  • 難易度が高い分、助成金よりも高額な資金調達をしやすい
  • 補助金の種類もたくさんあるので、専門家選びが重要になってくる

※助成金の申請代行は社会保険労務士の独占業務となっていますので、他の士業が行うことはできませんが、補助金の申請代行は認定支援機関(経営革新等支援機関)に認定されている商工会や商工会議所、金融機関、税理士、公認会計士、弁護士、行政書士などが行えます。

クラウドファンディング

クラウドファンディングは、ここ数年で登場した新しい資金調達方法です。どなたでも投資者になれることが特徴で、「こんなビジネスをやってみたいけどお金が足りない」といった形で、観てくれて必要だと感じた人が出資していくサービスです。

クラウドファンディングは、リターンが用意されています。出資金額に応じてリターンの特典も豪華になっていくイメージです。実際のページを観てみると、さまざまなコンテンツを世の中に出そうと、たくさんの人がクラウドファンディングを使用しています。

現在はSNSも普及しており、インターネットで気軽に資金調達ができる時代になりました。資金調達で頼れるところがなくなってしまったら、クラウドファンディングを利用しても良いかもしれません。頼るところを、身近なところから世界中に変えてみるということです。

社債(私募債)

起業したばかりのベンチャー企業であれば、私募債で資金調達をすることもできます。私募債とは、金融庁へ取り扱いの届け出が不要な債券です。私募債の条件として、50人未満の投資家に対して勧誘をするときや、プロの機関投資家(適格機関投資家)に限定して発行するときだけに限られます。

少数の投資家を勧誘して資金調達を行うことで、債券の登録が必要なくなり、会社として長期的な資金調達が実現できるようになります。公募債と比べると、規制も緩く財務内容を公表する必要もありません。

長期的な資金調達が目的であれば、選択肢に入れておいても良いでしょう。

ビジネスローン

ビジネスローンは少しでも早く資金調達がしたい人向けのローンです。消費者金融と同じくらいの金利が発生する「借金」といえるでしょう。例えば、企業運用のためにいろんな方法で資金調達を試したけど、どうしても3日以内に50万円が必要だとします。

ビジネスローンや消費者金融を使うことで、最短即日〜3営業日以内での手続きが可能で、50万円ほどであれば、すぐに引き出すことができます。

ビジネスローンと消費者金融との違い

ビジネスローンと消費者金融との違いは、「個人での契約」か「法人での契約か」だけです。

つまり、個人で消費者金融から資金調達をしたあとに、法人名義でビジネスローンを組んで資金調達をすることもできます。しかし、他の資金調達方法と比べると、融資額によっては返済額も膨らんでいきますし、金利も約15%と高いです。

ビジネスローンと銀行との違い

ビジネスローンと銀行との違いは申し込み期間や審査期間、金利にあります。

一長一短ではありますが、ビジネスローンでは審査が早い分、金利も10%以上が一般的です。銀行では申し込みや審査に時間がかかる分、金利も低いことが多いです。銀行で資金調達をするときは、固定金利と変動金利が選択でき、一定期間ごとに見直しができます。

長期間の返済になると返済額も上がっていくので、金利の見直しはした方が良いでしょう。

ビジネスローンと信託会社との違い

信託会社は「ノンバンク」と呼ばれているビジネスローンに含まれます。ノンバンクとは、預金ではなく、資金の貸付をメインとしている企業のことです。扱いは金融会社と同じです。つまり、個人での契約か法人での契約か、金利が高いか安いかの違いだけです。

カードローン

資金調達をしていくと、カードローンを使うか、ビジネスローンを使うかの分岐点に立つことがあります。ビジネスの資金調達が目的ならビジネスローン、資金調達を急がないならカードローンをおすすめします。

カードローンとビジネスローンの違い

カードローンとビジネスローンの違いは金利と限度額です。

ビジネスローンを利用する企業は、少しでも早く資金調達をしたいと考えていることが多いです。そういった背景があるので融資スピードが早い特徴があります。最短即日の企業も多いです。また、金利ではビジネスローンの方が高めです。

カードローンは、いますぐ使わないけど臨時で資金調達が必要となったときのために持っておきたいカードです。ビジネスローンとの違いは、契約時に必要な書類が多くなるということです。

カードローンと貸金業者との違い

カードローンと貸金業者の違いは、審査の甘さことです。

一般的には貸金業者の方が審査が甘いことがおおいです。しかし、一定金額以上の融資となると、貸金業者では所得証明書の提出が必要となるケースが多いです。ビジネスローンにせよ、貸金業者のカードローンにせよ、どちらとも融資までの時間が早い分、金利も高くなるのでご注意ください。

カードローンと銀行の違い

カードローンと銀行との違いは、ビジネスローンと銀行との違いと似ています。

ノンバンクとカードローンに大きな違いはないので、カードローン よりも銀行の方が審査は通りづらいです。しかし、金利の高いノンバンクを選ぶよりは、審査に時間がかかっても金利が低い、銀行での資金調達を優先した方が良いでしょう。

手形割引

手形とは、手元に現金がないときに支払い期日を決めて、現金を支払う保証として受け取る「換金用チケット」みたいなものです。

手形割引は、手形の支払い期日前に、どうしてもお金が必要になったときに使える資金調達方法です。支払期日前の手形を、銀行や専門買取業者に買い取ってもらうことで、期日前に現金化してもらえる仕組みだと考えておいてください。

その代わり、銀行や買取業者は、額面上の料金から手数料を差し引きます。手形割引と呼ばれているのは、手形の金額から銀行や買取業者が手数料を差し引いているためです。手形割引は、会社を設立したてで資金調達のために使うことは少ないでしょう。

会社を設立して何年か経ったときに、資金調達の一環として使う場面が出てくるので、覚えておいたほうが良いかもしれません。

まとめ

資金調達をするための方法をご紹介してきました。 全部で10個以上ありますが、どれも一長一短ですのでご自身にあった資金調達を行い、経営することが重要です。 まずは、知人、友人、家族に資金調達をお願いしたり、税理士の協力のもと政策金融公庫から融資を受けたりとリスクの少ない資金調達方法から試していきましょう。

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