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会社設立する前に!サラリーマン経験で得たアイデアを「週末起業」で試そう

会社設立する前に!サラリーマン経験で得たアイデアを「週末起業」で試そう

「週末起業」という言葉をご存知でしょうか?

本業を続けながら、仕事休みの週末などを使って事業を始めることです。ゼロからお金や顧客を確保しなければいけない本来の起業とは違い、生活の安定性を担保しながら進めることができます。

政府が推し進める働き方改革により、週末起業は注目を集めています。アイデアをいかして、収入源を複数から得られるので、お金の面はもちろん、精神的にもサラリーマンが会社から自立するのに一役買っています。

しかし、週末起業を成功させることは簡単ではありません。アイデアを事業化して長続きをさせるためには、いくつかの壁があります。そこで、週末起業について解説します。

週末起業とは

週末起業について、独立起業や副業との違いを中心に見ていきましょう。

独立起業との違い

週末起業はアイデアをいかして、事業を起こす意味で独立起業と共通していますが、いくつか異なる点があります。

事業のリスクが小さい

事業で失敗すれば、独立起業の場合は生活できなくなることもありえます。しかし、週末起業はサラリーマンとしての給料が保証されるため、リスクが小さいのが特長です。

アイデアが事業化するまでじっくり育める

たとえば、情報が命のポータルサイトの運営などは、安定収入の確保に時間がかかります。週末起業の場合、たとえ無収入でもサラリーマンとしての給料がある限り、生活には困りません。アイデアを事業化するまでじっくり育むことにつながります。

副業との違い

サラリーマンが給料以外に副収入を得る点では、週末起業と副業は共通しています。しかし、週末起業ならではのメリットがあります。

週末起業は人に使われない仕事

週末起業も独立起業と同じように事業を起こして、空いている時間は自分の裁量で仕事をします。

週末起業は自分のアイデアがいかせる

そもそも週末起業は自分のアイデアありきで、事業を起こします。そのため、サラリーマンの経験や趣味など得意分野を生かすことができます。

週末起業の先に独立起業がある

週末起業で成功すれば、事業収入がサラリーマンとしての給料を超えるケースがあり、独立起業も夢ではありません。

副業は人に使われる仕事

典型的な例はアルバイトでしょう。他にもクラウドソーシングの案件など依頼主の求めに応じて仕事をします。いずれも仕事がありきで、自分のアイデアをいかせるとは限りません。

副業は小遣い稼ぎ

アルバイトなど時間の切り売りが多いのも副業の特徴です。サラリーマンは空いている時間に限りがあるため、副収入を伸ばしづらい傾向があります。

週末起業の成功例

サラリーマンでのシステムエンジニアの経験をいかして、中小企業向けのIT支援で週末起業から独立開業を果たした成功例があります。

その方は週末起業で、インターネット上でネットワークのハウツーの情報発信からスタートしました。その後、パソコンとネットワークの設定代行の仕事を受注できるようになり、独立起業後にはホームページのリニューアルまで依頼されるようになりました。

ここで大事なのは、初めの一歩を踏み出した点です。サラリーマンのときには当然のようにできたことが、そのまま事業につながる可能性はあります。 「起業」というと、何か大きなことをしなければいけない、と思うかもしれません。しかし、できることから実践することが大切です。

(参考: 「週末起業実践会」)

週末起業のメリット・デメリット

週末起業にはメリットがある一方、落とし穴ともいえるデメリットもあります。

メリット

リスクが小さく、安心感がある

サラリーマンとしての安定収入がある以上、事業のリスクは限りなく小さくなります。そのため、週末起業は独立起業より心理的安心感が得られます。

デメリット

週末起業の落とし穴にはまらないためにも、きちんとデメリットを認識しましょう。

自由時間が減る

週末起業は空いている時間を有効活用します。そのため、仕事以外の自由時間が削られてしまいます。

疲労がたまると会社の仕事に悪影響が出る可能性も

週末起業をしているサラリーマンは給料がメインの収入です。睡眠時間を犠牲にするなどにより疲労がたまり、会社の仕事に悪影響が出れば、安定収入が脅かされるかもしれません。

会社が週末起業を認めていない場合も

会社が週末起業を認めていない場合、発覚すれば懲戒処分なるかもしれません。安定収入を脅かす原因となるため、SNSなどから事業の情報がもれないように厳重管理をしましょう。

週末起業を長く続けるコツ

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サラリーマンが週末起業を長く続けるコツについて説明します。

独立起業とは時間の使い方が違う

週末起業は事業に割く時間に限りがあります。そのため、「お金で時間を買う」発想が必要になります。たとえば、コンサルティング業務なら、周辺業務は代行業者にアウトソーシングすることで、コア業務に専念でき、少ない時間でも事業遂行が可能です。

緩い目標を立てる

時間に限りのあるサラリーマンは独立起業のように「生活費以上は稼ぐ」など高い目標では非現実的になる可能性があります。

しかし、週末起業は軌道に乗るまで時間をかけられるため、緩い目標を小刻みに設定できます。

自分の好きなこと・得意なことを分析する

週末起業を長く続けるコツは起業ネタを自分の好きなこと・得意なことにするのが近道です。たとえば、自己分析やコーチングセッションを受けるなどの方法により、やりたい起業ネタが探せます。

協力者を募る

週末起業を孤軍奮闘すると、たとえ中断しても周りに迷惑がかかりません。しかし、たとえばセミナーのコラボレーションなど、誰かが欠けると困る仕組みにすれば、強制的にやらざるを得ません。周りを巻き込むことで、週末起業への責任感を持たせることが大切です。

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週末起業は夢

週末起業で成功すれば、お金持ちや独立起業への道が開けます。夢に近づく可能性を秘めています。

週末起業で培ったノウハウは独立起業でも役立つ

週末起業では、収入を時給換算した時間単価をアップさせるノウハウが培えます。サラリーマンは週末起業を限られている時間でやりくりするため、効率性が求められるからです。

競合相手は独立起業家

週末起業とはいえ、競合相手は独立起業家であり、サラリーマンと違い、すべての時間を事業に投入しています。だからこそ、競争に勝ち実績を積めば経験値はアップして、成功する確率は高くなります。

しかし、やはり独立起業家は強敵です。そのため、週末起業では頭を使って効率的に仕事をこなす必要があります。それが時間単価のアップにつながります。

特に週末起業の場合、時間単価のアップにフォーカスせず、たとえば寝る時間を惜しむなど事業に集中しすぎると、会社の仕事に悪影響を及ぼします。

週末起業で利益がでたら税金の申告も

週末起業で成功すれば収入が増えて、事業に対する税金が発生します。そのため、毎年2月16日から3月15日までの確定申告は忘れずに行いましょう。

まとめ

週末起業は、安定収入を確保しながら、将来的に独立起業を果たしたい人におすすめのスタイルといえます。しかし、週末起業はいつでも中断できるので、長続きさせるための仕組が必要です。

自分のアイデアにこだわりがなく、空いた時間に小遣い稼ぎをしたいサラリーマンはアルバイトなど副業から開始するのもアリです。給料以外の収入を得る経験を少しずつ積むことが自信につながり、週末起業、独立開業へのステップアップにつながるでしょう。

企業の教科書
記事の監修者 宮崎 慎也
税理士法人 きわみ事務所 代表税理士

東京都千代田区にある税理士法人きわみ事務所の代表税理士。
会社の立ち上げ・経営に強い「ビジネスドクター」として、業種問わず税理士事業を展開。ITベンチャーをV字回復させた実績があり、現場を踏まえた的確なアドバイスが強み。会社経営の問題を洞察したうえで、未来を拓くための手法を提案することをモットーにしている。

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