起業へのハードルが低くなり、年齢性別問わずさまざまな人の選択肢となっています。その反面、成功した話だけでなく失敗談を耳にする機会も増えてきました。
起業で失敗する人と成功する人の違いはどこにあるのでしょうか?
どんな人でも起業をするのであれば「ぜったい成功させたい!」と思うもの。
この記事では、失敗する人と成功する人の違いを思考回路やお金の使い方など、あらゆる視点からくらべてみました。
起業に失敗する人とは?

筆者は職業柄、法人として起業をしている人や個人事業主として起業をしている人とお会いする機会が多いのですが、「事業が軌道にのっているな」と感じる人には共通点があるように感じます。
価値観も事業内容も年齢もみなさんバラバラなのですが、考え方ややり方の軸にあるものは似通っているといえます。
逆に失敗した人やうまくいっていない人にも、共通点があるように感じました。
本記事では、両者の共通点を照らし合わせた『違い』を成功する人、失敗する人の定義といたします。まずお伝えしたいのが資金や人脈や経歴は、起業の成功に大きな意味をもたらさないということ。あればあったほうがいいのですが、資金や人脈や経歴があっても、うまくいかない人はうまくいっていません……。
これから起業をはじめる人も、すでに始めている人も、この記事を通して起業における心得を見直してみませんか?
起業の失敗・成功の分かれ目1.思考回路やモチベーション
あらゆるチャレンジに共通する部分です。たしかにマインドや思考回路だけで成功を掴む人はいませんが、成功する人と失敗する人をくらべると、心の持ち方に大きな違いがあるのです。
たとえば「自分にはできない」というモチベーションのまま野望だけ抱えていると、前に進むことはできません。しかし、成功する人は「自分にはできない」と思ったとしても「できるようになる方法」を考えます。
起業を成功させるためには、実行するモチベーションと思考回路も欠かせないポイントとなるのです。
- 実践しようと思ったことを後回しにしていませんか?
- 挑戦する前に諦めていませんか?
- 最後までやり抜く気持ちはありますか?
最初の一歩から大きく成功しようとしなくてもいいのです。まずは小さな目標から、実践してみてください。
どんな取り組みをすればいいのかわからないという人は、まずPDCAサイクルをもとに実践してみましょう。PDCAサイクルをもとに取り組めば、あなたが改善していく部分と伸ばしていく部分が明確になりますよ。
起業の失敗・成功の分かれ目2.ビジネスの価値観
ビジネスの本質を理解していますか?いまいちピンとこない人は、あなたが起業したい理由を書き出してみましょう。
- 人の役に立つことをしたい
- 自分の能力を適切な場所で発揮したい
- 会社勤めをするのが嫌になった
- 一攫千金を狙いたい
人それぞれ、起業する理由があると思います。 しかしビジネスの本質は「人の役に立つこと」にあるのです。
成功者のケースをみていると「これだけ儲けがでるのか!」と利益ばかりに着目してしまいがち。しかし、輝かしい利益は価値を提供したからこそついてくるともいえるのです。
先行投資した以上に回収できるビジネスであるか精査する視点も欠かせませんが、ビシネスプランを練る段階では、あなたが価値を提供したい人はどんな人なのか?どういった悩みを抱いているのか?という部分に着目してみましょう。
起業の失敗・成功の分かれ目3.知識や選択肢の数
起業で成功するためには、学歴や人脈よりも知識と情報量。そして『選択肢』の数が必要です。どんなに高学歴の人でも、学歴だけあれば成功するとはいえません。また人脈があったとしても、そこに選択肢がなければ成功への道を切り拓いていけないのです。
新しい知識と情報。豊富な選択肢を得るためには、柔軟な考え方も必要といえます。こだわりやプライドもときとして強みになるでしょう。ただ、妙なこだわりやプライドを捨てられないままでは、未知なる扉を開くことができないのです。
知識は本や人との関わり合いで得ることができます。また、たくさんの価値観に触れるとあなたの想像力も豊かになるでしょう。
これといったアイデアはなくても大丈夫。アイデア力よりも、得た知識や価値観であなたのビジネスは広がっていくのです。
起業の失敗・成功の分かれ目4.アウトプット力

知識も成功の鍵となる……とはいえ、知識を蓄えるだけでは宝の持ち腐れになってしまいます。あなたが得た知識をどう生かすかはあなた次第です。
「インプットしたらアウトプットする」ここまでの工程が成功を引き寄せます。
インターネットが普及した現代、知識や情報を集めるハードルは低くなっていますが、それを実行する人はまだまだ少ないのです。逆にいえば、知識をもとに実践しなければ成果はうまれません。
ノウハウコレクターにならないよう、どうやって知識を生かすのかまで想定して行動してみましょう。
起業の失敗・成功の分かれ目5.お金に関する知識
起業するうえで、ビジネスに関する知識以外に重要なのが『お金の知識』。正しい節税や投資方法も資金を増やしていくために知っておきたいポイントです。
設立された会社が10年生き残っている確率を企業生存率というのですが、さまざまなデータをみている限り、設立から10年後の生存率は10%〜30%程度だといわれています。
なぜ会社が生存できないのか?その多くの理由は、利益が出ないことにあるのです。継続して利益を出し続けなければ、会社は生き残ることができません。
また、利益を出していても、あやまったお金の知識をもったままでは『脱税』などのリスクも出てきますよね。
起業してビジネスを続けていくためには、正しい節税、投資方法を身につけなければなりません。
節税に関しては、
- 副業として起業するケース
- 個人事業主として起業するケース
- 法人として起業するケース
それぞれでポイントが異なります。どの形で起業するのか決まったら、どんな税金が必要になるのか?どんな節税方法があるのか勉強しましょう。
こちらの記事でも紹介した『最新起業から1年目までの会社設立の手続きと法律・税金』は、これから会社設立したい人に向けて、手続き、法律、税金のことがわかりやすくまとまっています。
会社員として働いているときは、会社が税金を差し引いて給与を渡してくれますが、起業をすると自分で税金を管理しなければなりません。まずはどんな税金がかかってくるのかイメージしておきましょう。
まとめ

起業は選ばれし者にしかできない仕事ではありません。形にこだわらなければ、お金がなくても人脈がなくても、起業することができます。そんな起業で成功する人、失敗する人の違いは画期的なアイデアや運だけではないのです。あなたが触れてきた価値観、養ってきた精神力も起業を成功するうえで欠かせないポイントといえるでしょう。
うまくいっていないときこそ、うまくいっている人の輝かしい部分ばかりに目がいきますが、成功の裏にあるバックグラウンドにも目を向けてみませんか?