これから起業しようという方もしくは今後起業することを考えているという方にとって重要なのが起業アイデアです。とはいえ、起業アイデアとはなかなか見つけにくく、見つけ方が分からない・考え方が分からないという方も多いのではないでしょうか
今回はそんな起業アイデアが思い浮かばず、悩んでいる方に対して次のことを解説いたします。
- 起業において重要なこと
- 起業アイデアの考え方・見つけ方
- 低コストで起業する方法
起業で重要な3つの力
起業において重要なことは3つあります。
- どのようなビジネスモデルを構築していくかという「起業アイデア力」
- 自社で販売するものを作る「技術力」
- 自社の商品を販売する「営業力」
この3つの力があってはじめて起業で成功ができます。難しそうと思われる方も多いかと思いますが、ITや技術力の発展によって以前よりも起業のハードルが下がってきています。
最近では次のような手法もあります。
- 商品力は他社に商品開発を委託するというOEMという仕組みを構築できる
- 営業力はインターネットやSNSからのマーケティングで代替できる
このように以前はIT技術が発展していなかったため、すべて自前で用意する必要がありましたが、IT技術が発展した現在では業務の一部を他社に委託できたり、ITの活用で効率化できたりできるので、起業のハードルは低くなりました。これから起業する人は全て自前で用意すると費用も時間もかかるので、適宜他社に委託することをおすすめします。
起業アイデアはなくても起業できる
現在では起業アイデアがなくても起業で成功することができます。起業アイデアがなくても成功する手法として挙げられるのが、次の3つです。
- 既存で上手くいっている起業アイデアのマネをする
- 新規事業に特化したコンサルティングファームに相談する
- 高い「営業力」と「技術力」がある
起業アイデアのマネをする
既存で上手くいっている起業アイデアの真似をすることで起業が成功することがあります。
世の中にはあらゆるビジネスであふれていますので、よほど奇抜なアイデアでなければ、事前に同じアイデアを考え、実行した人や企業があります。それらのビジネスの真似をして、自分なりに工夫をしてリリースするということで、自分自身に起業アイデアがなくても成功することがあります。
特にリクルートやパーソナルホールディングス、サイバーエージェントなど人材派遣やIT企業は積極的に新規事業を開発しています。参考にすることで、起業アイデアの発見において役に立つでしょう。
新規事業や創業に特化したコンサルティングファームに相談する
資金に余裕があれば新規事業や創業に特化したコンサルティングファームに相談するのも一つの手です。コンサルティングファームは数多くの顧客の新規事業や創業に携わっています。
そのため、起業家の特性から最適な起業アイデアを一緒になって、考え成功するかどうか客観的に判断してくれます。相談料が高額なのがネックですが、資金に余裕がある方は検討の余地があります。
高い営業力や技術力がある
高い営業力と技術力があれば、起業アイデアは必要ありません。会社というのは極論「モノを売る人」「モノを作る人」で成り立っています。その二つさえ高いレベルにあれば、会社が回るため、起業アイデアは必要ありません。
人事、総務、経理などの職種はあくまで補助にすぎませんし、アウトソーシングという手段を用いることもできます。特段起業アイデアが思いつかないという方は「技術力」「商品力」を高いレベルにもっていくということも一つの手段です。
起業アイデアの見つけ方とコツについて
起業アイデアを見つけるにはコツがあります。
下記の4つの手順を踏まえて起業アイデアを構築していきましょう。
- 自分自身を見つめ直す
- マーケティングを行い、環境を確認
- 社会に対して提供する価値を明確化
- クラウドファンディングを活用してマーケティングと資金調達
自分の特徴をまとめる
起業アイデアを見つけるためには自分自身の特徴を見つけましょう。
次の4点を中心に自分自身の特徴を見つめ直しましょう。
- 自分自身はどこに強みがあるのか
- 自分自身のスキルはどの程度あるのか
- 好きなことで飽きずに続けられそうなことは何か
- 「ヒト・モノ・カネ」と呼ばれる経営資源はどこまで集まりそうか
起業アイデアを見つける際の最大のヒントは自分自身の中にあります。自分の他の人と比較したときの優位性を見つめ直し、起業アイデアを構築していきましょう。
マーケットを確認する
自分自身の特徴から起業アイデアを構築したら、次はマーケットを確認します。
- どういう競合があるか
- どのような人が顧客となるのか
- 顧客は何を求めているのか
- 起業アイデアは時代に即しているか
- 市場規模は拡大しそうか
上記を中心に社会環境や周りの環境を確認します。自分自身の強みを考え起業アイデアを構築しても、社会がその事業を求めていなければ意味がありません。マーケットを確認して、社会がどのような課題を持っているかを確認していきましょう。
自分の特徴を活かして、社会に対してどのような価値を提供していきたいか
自分自身の特徴と社会環境を確認したら、次の2つを明確にします。
- 自分自身の特徴を活かして、社会に対してどのような価値を提供していきたい
- どのような社会問題を解決していきたいか
起業ビジョンを明確に持っていた方が相手にわかりやすく、伝わりやすいためです。
高いコストをかけずに起業アイデアを生み出し、起業する3つの方法
これから起業したいけれども、なるべくコストをかけずに起業したいという方もいらっしゃるかと思います。
そういった方におすすめしたいのが、次のような起業です。
- クラウドファンディングを利用する
- 自分自身が商品となる会社を設立する
- IT企業を設立する
上記のいずれかの手法を選択すれば、低コストで起業できます。
クラウドファンディングを利用したマーケティングと資金調達
クラウドファンディングを利用することで、低コストで起業できます。クラウドファンディングとは自分自身の起業アイデアをインターネット上に公開し、商品を提供したり、集めた資金で得た利益を元に還元したりする資金調達の方法のことをいいます。
クラウドファンディングを活用すると良い理由は下記の3つです。
- 起業アイデアが良ければ資金調達ができ、創業時の資金難を解決できる
- 出資してくれた人はそのまま見込み客となる
- 集まった資金が少なければアイデアが悪かったことが分かり、損失を避けることができる
つまり、クラウドファンディングは起業アイデアの答え合わせができる場所となっています。実際に起業してから、失敗すると資金的にも時間的にも大きな損失になります。起業する前に事前にクラウドファンディングを活用して、テストをしてみましょう。
自分自身が商品となる会社を設立する
自分自身が商品となる会社を設立することで低コストの起業ができます。
- 金融商品の代理店営業
- コンサルティングファーム
- 人材派遣業
- 転職エージェント
これらの仕事は基本的に自分が商品となるため、低コストで起業できます。営業力が非常に重要になるので、会社員時代に営業力で実績を上げてきた方におすすめしたい起業方法です。
IT企業を設立する
IT企業も低コストで起業できます。かかるコストが基本的にはエンジニアの人件費だけであるためです。
代表的な起業方法として次のようなものが挙げられます。
- システム開発の受託開発
- アフィリエイト
- インターネットショッピングサイト
- 人と人とをつなぐマッチングサイト
- スマホやiPhoneアプリの新サービス
IT企業の場合はインターネットやSNSなどを通じた営業ができるため、対面式での営業力は不要なくても大丈夫な場合が多いです。その代わり、リスクが低いため、競争も激しいです。
IT企業を設立するならば、サービスが失敗する前提で、複数のサービスを提供していきましょう。
起業アイデアを構築してから起業に至るまでの流れ
起業アイデアを構築したら下記の流れで実際に起業していきます。
- 起業アイデアから構築した起業目的や事業内容を検討する
- 事業計画の作成
- 資金調達をする
- 個人事業主か法人か
起業目的や事業内容を検討する
起業アイデアから起業目的や事業内容を検討しましょう。起業目的は「社会に対してどのような価値を提供するか」ということ事業内容は「起業目的を達成するための手段として行うべきこと」という考え方で検討します。起業目的と事業内容は必ず一致させなければいけません。
事業計画の作成
起業目的や事業内容を事業計画書に落とし込む作業をする必要があります。
- ターゲットとする顧客層
- どのように顧客にアプローチしていくか
- 5年間の売上や利益水準はどうなりそうか
- 人件費はどのくらいを見積もりしているか
- 設備投資はどのくらいを見積もりしているか
- なぜ自分でなければいけないか
このような点を中心に事業計画に落とし込みます。
事業計画書は非常に重要な書類で、銀行や投資家へのプレゼンテーションや自社の数字目標のために使用します。必ず整合性のある数値や内容にして、数値ごとに「なぜこの数値なのか」という理由を説明できるようにしておきましょう。
資金調達をする
事業を運営していくために資金調達をする必要があります。
資金調達の代表的な方法は下記の通りです。
- 助成金・補助金を活用する
- 銀行からの融資
- クラウドファンディング
- エンジェル投資家に出資してもらう
- 親族や同僚、友人から借入する
起業当初におすすめしたい資金調達として挙げられるのが次の3つです。
- 日本政策金融公庫からの借入
- クラウドファンディングからの出資
- 助成金・補助金を活用する
上記は創業者にとって資金調達のハードルが低い資金です。起業して間もなく、信用力が低くても借入できる可能性がありますので、積極的に利用しましょう。
個人事業主か法人か起業形態を選ぶ
最後に個人事業主にするか法人にするか起業形態を選択する必要があります。
様々な判断基準がありますが、目安として、次のような人は税制上のメリットや信用力の面から法人での起業をおすすめします。
- 売上高が1,000万円を越えそう
- 所得が300万円以上になりそう
- 資金調達を積極的にして事業を拡大させていきたい
- 今後積極的に人を採用していきたい
また法人としても大きく分けて株式会社と合同会社が起業形態としありますが、一般的には資金調達や規模拡大を重視する場合は株式会社、安いコストで起業したい場合は合同会社をおすすめします。
起業アイデアまとめ
今回は起業アイデアの見つけ方や考え方についてご紹介してきました。
- 起業アイデアがなくても、マネをすることで起業できる
- 起業アイデアは自分自身の特徴を把握し、社会に対して提供できる価値を見つける
- 低コストで起業したい場合は「クラウドファンディング・自分自身を商品とする・IT企業を設立」
以前とは異なり起業に対するハードルは下がっています。
これから起業したい、起業したいけど起業アイデアがない、お金がないから低コストで起業したいという方はぜひ本記事で起業アイデアの見つけ方や考え方を学び、自身の起業の役にたててみてください。