現役大学生や主婦さん、会社員として勤めている人も「起業してみたい」と思うことがあるでしょう。昨今の起業ブームのビジネスプランを見ていると「起業で大逆転ができるんじゃ!?」と思うかもしれません。しかし、起業をするためには、何からはじめればいいのでしょうか?
この記事ではとにかく起業したいけれど、何をすればいいかわからない人に向けて、まず試してほしいことをピックアップしました。お金がなくても、起業家への第一歩を踏み出せますよ。
その1.マーケット感覚を身につけよう
起業をしてみたいものの「どんなビジネスプランがいいかわからない。事業内容も決まっておらず、経験もない……」そんなあなたに取り組んでほしいのが『マーケット感覚』を身につけることです。起業で重要となるものは、アイデアや資金と思われがちですが、マーケット(市場)でどんな価値がお金として交換されるのかを想像する力が必要なのです。
起業を目指すなら知っておきたいマーケット感覚とは?

月間200万PVの超人気“社会派"ブロガー・ちきりんさんの著書『マーケット感覚を身につけよう』では、マーケット感覚をこう定義しています。
商品やサービスが売買されている現場の、リアルな状況を想像できる能力。(もしくはもう少し一般化して)顧客が、市場で価値を取引する場面を、直感的に思い浮かべられる能力。
要するに、これから何が流行り、どんなサービスをどんな人が使うのかを想像し、売り出し方を考えることができる能力。時代を先取りして、現代で何がヒットするのかを予想するセンサーでもあります。
起業家は「アイデアマンでなくてもいい」と言われていますが、逆にこのマーケット感覚がなければ「稼げるビジネス」は作れません。
起業をはじめるとき、多くの人はアイデアであったり、資金力であったり、人脈に注目します。しかし、ビジネスは価値をお金と交換することで成り立つのです。起業家になるための第一歩として、マーケット感覚を養わなければ『成功』はできません。
その2.脱サラよりも『プチ起業』からはじめよう

起業すると聞いて、あなたは何を想像しますか?「脱サラしたあと会社を設立して、従業員を雇わなくてはいけない……」と思う人もいるでしょう。 起業は会社(法人)を設立しなくてもできます。逆に知識も実績もない状態で会社を作って起業する方法はおすすめできません。
はじめて起業をする方におすすめする第一段階は、プチ起業や副業です。名前を聞いたことがあるでしょう。この手段なら脱サラをしたり、資金を調達したりする必要はありません。
プチ起業はどういう意味?メリットも解説!
プチ起業とはその名の通り、小さく起業するという意味です。従業員を雇ったり、全国展開を目指したりする規模のビジネスではなく、あなたの特技や得意な『できること』を生かして事業を起こすもの。主婦さんなどはプチ起業を選択する方も多いです。
会社に勤めている人も、プチ起業であれば脱サラすることなく自分の力を試せます。本業の収入を維持しながら事業に取り組めるでしょう。大きなリスクがないかわり、大きく稼ぐことは難しいかもしれません。でも副業感覚でプチ起業をはじめると、マーケットで何が求められるのか?どんなビジネスが自分にあっているのかを把握できます。 たとえプチ起業に失敗してしまっても、本業の収入があれば安心ですよね。
「今後、全国展開していけるビジネスをしたい!」と志している人も、小さな事業でお客様の反応を見つつ、方向性を工夫することができます。
とはいえ、起業より小さな事業であっても、ある程度の時間やコストは必要。ご家族や職場の人の理解があればあるほど心強いです。無理のない範囲で、本業とバランスが取れるプチ起業のプランを考えてみましょう。
その3.あるもので、できることから挑戦する

人は新しいことに挑戦するとき、今ないものに注目しがちです。「時間がないから、作業ができない……」「資金も人脈もないから、起業が難しい……」たしかに、時間も資金も人脈もあればあるほど、ビジネスは広がりをみせるかもしれません。
とはいえ「これがなければ、できない」と思い込んでしまうと、いつまでたっても起業はできないのです。
- 今の会社と両立しながらできるビジネスは……?
- 今もっているスキルでできることは……?
これから起業をはじめたい人こそ、今もっているもの、今ある環境ではじめられるビジネスを条件に戦略を立ててみましょう。できることでもいいのです。アクションを起こせば、現状は進化します。
やらなくてもいい起業に向けた準備とは?
起業は準備も肝心であるものの、実は「やらなくてもいい準備」もあるのです。はじめて起業する人のなかには、やらなくてもいい準備に時間とお金を費やしている方も……。最後にやらなくてもいい起業に向けた準備を解説しましょう。
1.高額セミナーや情報商材を購入する
ビジネスを成功させるために、情報収集は欠かせません。しかし起業家を志す人たちを狙って、高額なセミナーや情報商材を販売しようとする悪質業者も増えています。 セミナーや情報商材で知識を得ること自体、悪いことではありませんが、その多くは「お金と時間の無駄使い」なのです。
とくに主婦の方向けのプチ起業セミナーなどでは詐欺に近い手法を使い、セミナーへ勧誘する業者もいます。
- 家でも、どこでも、自分の好きな時間で月収100万円
- 簡単に売上を出す方法
などなど、魔法のような言葉を巧みに使い、情報弱者からお金を吸い上げるビジネスも存在するのです。
実際に筆者が耳にした悪質起業セミナーの内容は以下のようなもの。
<100万円でセミナーを受講すれば、有名起業の社長と人脈を作ることができる。受講生のなかには、セミナー受講後に月商200万円を達成した人もいる>
このような謳い文句でセミナーに参加し、たしかに社長らしき人を紹介されたものの、セミナーに参加するメリットは「社長らしき人を紹介される」だけだったのです。
情報弱者をターゲットにし、甘い言葉で勧誘してお金を奪っていく人の方が『悪質』ですが、世の中にうまい話は存在しません。もちろん有益な情報を公開してくれる商材もありますが、「ネットで調べれば簡単に見つけることができる情報だった」と、あとで気がつくケースもあるのです。
また、有益な情報を入手したとしても、情報だけで利益を出すことは不可能。得た知識をもとに実践しなければ起業すらできませんよね。
2.人脈を作る
人脈があればあるほど、ビジネスの可能性が広がることは事実です。しかし人脈作りを目的に行動しても、あなたの起業は成功しません。 人脈はビジネスを正しく展開していくと、あとからついてくるもの。人脈やノウハウコレクターになってしまうと、具体的な行動ができないのです。
何のために、誰に向けて、どういうビジネスをしたいのか?
まずはあなたのビジネスプランに具体性を持たせましょう。
まとめ
起業したいけれど、何をすればいいのかわからない人こそ、大きなハードルを設けてはいけません。最初はプチ起業から。そのあと個人事業主として開業し、法人化した成功者も多くいます。あなたの現状と照らし合わせながら、今実践できるビジネスを考えてみましょう。